ちょこっと (=^・^=)いずみ:季節を感じて
明けまして、おめでとうございます。これからまた、新しい年が始まります。私たちのホームでは季節を感じて頂けるように、決して派手ではないけれど、毎年ささやかな行事を行っています。最近はコロナ禍により行事も制約が多いですが、可能な限りことしも色々出来ればいいなと思っております。
1月=初詣。一度に全員は無理なので何回かに分けて近くの八幡神社にお参りに行きます。中には歩くのが面倒な方もいらっしゃいました。行くの行かないのと、元旦から喧嘩をしつつ、参詣した年もありました。それでもお参り後は、皆さん何かを成し遂げた感じで笑顔になられる方が多いです。その八幡神社では、1月14日にどんど焼きが行われます。地域の方々と一緒に正月飾りを燃やす火を囲み、ミツマタの木に刺した三色の団子を炙ります。焚火は見ていて飽きないです。
どんど焼きで焼いた団子はホームに戻ってから砂糖醤油で頂きます。無病息災。1年元気に過ごせますように。
2月=節分。豆まきを行います。普段大人しい入居者さんが、満面の笑みを浮かべつつ、大きな声で叫びながら力いっぱい鬼役に豆をぶつけるといった意外な一面を垣間見ることができる日でもあります。ある意味ストレス発散です。
3月=ひな祭り。みんなでで桜餅を食べ、甘酒を飲みながら定番の「うれしいひなまつり」を歌います。お雛様とお内裏様に扮して写真を撮った年もありました。
4月=お花見。お花見の場所はその年によって違います。今までは、大池公園、泉区役所裏のテニスコートに程近い和泉川沿い、海軍道路、境川の畔の桜などなど。シフトを作る時にその年の開花予想に合わせて比較的早い段階で日程を決めるため、上手く当たって満開の年もある一方、まだ三分咲きだったり、反対に散り始めてしまったりと様々ですが、何だかんだ言いつつも楽しんできました。かつてはホームの庭にも河津桜があって、早咲きの花を楽しめたのですが、病気になってしまったので2年前に伐採しました。窓から見える桜に、皆さん喜ばれていましたよ。代わりと言っては何ですが、数年前、大家さんが花桃をホームの前の畑に植えて下さって、このところ見事な花を咲かせます。評判を聞いた方がSNS用の写真を撮りに来られるくらいです。そして、野原にはつくしが顔を出しますので、摘み取って指先を黒くしながら袴を取り、玉子とじにして頂きます。ほろ苦い春の味がします。
5月=端午の節句。柏餅を食べ、チラシで折った兜をかぶって記念撮影です。この日は菖蒲湯にも入ります。5月は気候がいいので、散歩日和が続きます。歩きながらご近所さんの鯉のぼりを眺めさせて頂いています。この頃、庭の畑に夏野菜の苗を植えます。
6月=遠足。梅雨時ですが、うちのホームでは遠足に出掛けます。今までズーラシア、フラワーセンター、江ノ島水族館、鎌倉、三渓園などに行きました。雨に降られてしまった事もありましたが、今となってはそれも良い思い出です。
7月=七夕。短冊に願い事を書きます。職員のAさんは毎年「白馬の王子様が現れますように‥」と書いて笑いをとっています。また、地元の須賀神社例大祭や上和泉西部自治会の夏祭りにも参加させて頂いています。一緒に盆踊りをさせて頂いた年もありました。
8月、庭にひまわりや朝顔が咲きます。夏野菜の収穫も最盛期を迎えます。
9月は自治会の運動会に参加させて頂きます。煎餅食い競争では、入居者さんに「絶対走らないで!」とお願いするのですが、いざ号砲が鳴るとそんなことなどどこへやら。皆さん足が速くて職員の私たちも必死でついていきます。
10月=芋掘り。秋も深まってくると毎年さつま芋の収穫量が話題の焦点に。去年はまあまあ豊作で、甘くておいしかったです。
11月、ホームでは春と秋に防災訓練を実施します。入居者さんに消火器の訓練をして頂く事もあります。
12月=クリスマス、そして大掃除。クリスマス会はあやめ、せせらぎ両ユニット合同で行います。サンタさんからクリスマスプレゼントを手渡され、お一人おひとりに来年の抱負を語って頂きます。最も多いのは「元気で過ごせますように」です。私が今までで1番感動した抱負が、100歳のUさんが言われた「目の前の事をやるだけでしゅ」です。余りに衝撃的でしたので、私も見習って、どんなに面倒でも目の前の事を一つひとつ一生懸命頑張ろうと思いましたよ。
こんな感じで1年が過ぎていきます。
ホームでは季節ごとに行事がありますが、当然ハレの日ばかりではありません。平凡な毎日の繰り返しです。しかし、毎日を何となく楽しく生活出来るのが幸せなのかなあ、と。「暑いな‥」「寒いな‥」「こんな花が咲いているよ」「これおいしいね‥」。何でもない毎日を努めて丁寧に暮らし、一緒に微笑んでいられたらいいなと思います。
グループホーム ソフィアいずみ 泉野 かおり