ソフィア都筑 園芸通信 5月号
2019-05-21
「あぁ、そうそう、これだよ。」
と、手のひらに乗せた小さな種。
目を細めながら見つめる利用者さん。
それは去年の夏、この同じベランダで収穫したアサガオの種でした。
「天井まですごかったですよねぇ。また、できるといいですね。」
勢いよくツルを伸ばし、次から次に大きな葉身を開かせ、つぼみをほころばせていた緑のカーテンが、
ベランダの天井をゆったりと覆っていた光景を思い出しながら…。
そして、去年と同じプランターを使い、アサガオの種に優しく土をかぶせていきながら、
「この種は去年の子供だからね。今度は孫ができるんだなぁ。」
「頑張って育てていきましょうね。」
と温かい笑顔を見せて下さいました。
季節の植物がもたらす記憶の回想、土に触れて得られる感情、楽しみに待つことから生まれる生きがい。
これらはうつ病や認知症など様々な疾患に対し、進行抑制や予防に効果があると言われています。
『去年のように…』『また今年も…』『来年もさらに…』と生活の中に活気を生み出すきっかけになればと思っています。
庭に咲いた花を見ながらでも、今朝道端で見かけた花の話でも、季節を感じることのできる話を少ししてみるのもいいかもしれないですね。
OT・O本
去年の様子です。
今年も元気に育ってくれますように…。